癇癪と要求を通すための泣き

札幌のことばの教室での発達相談・個別支援とペアレントトレーニング

赤ちゃん育児サポートとイヤイヤ期サポートの親子クラスをしている

子育て支援・発達支援総合サロン イロドリ

言語聴覚士・愛です。

オンラインでの対応も承っています。



さて、ありがたいことに、最近では新規のお客様がたくさんいらしてくださいます。

今日は個別支援でよくあるお話を。


個別支援には職業柄

ことばの遅れ、発達の遅れ、発音不明瞭、吃音、読み書きが苦手な方がお越しになります。


ですが、最近では、発達も遅れがさほど気にならない、ことばの遅れもない、けれども

「癇癪」がひどくて対応が難しい という方もお越しになります。

(もちろん、ことばの遅れや発達の遅れがあるお子さんの癇癪も対応しています。)


最近、本当に「癇癪」という言葉がよく使われるようになり、なんでもかんでも「癇癪」という言葉で片付けてしまう傾向があるように感じており、それはそれでどうなのだろうか、という疑問を持っているのですが。


一言で「癇癪」と片付けられてしまう事柄。

でも子どもたちを観察していると、様々理由があります。

・不快な感情が処理しきれずに泣き叫ぶ

・要求を押し通したくて泣き叫ぶ

・大人をコントロールしたくて泣き叫ぶ

・どう伝えていいか分からずに泣き叫ぶ

他にも子どもによってあるかもしれません。


よくよく観察していると、結構子どもたちは、状況を理解して泣き叫んでいることもありまして。子どもたち、賢いなーと感心している私なのです。

(これを本当に癇癪と言っていいのか?癇癪って脳機能の問題だからね。。と思うのですよ。)


同時に大人を観察していると、大人は子どもに泣かれることに慣れていない。

なので、どうにか泣きをおさめるために、子どもたちの感情の切り替えを待てずに、先回りして子どものご機嫌取り始めるのがほとんどです。


子どもからすると、泣き叫ぶことで、大人が動いてくれちゃうので、思いを押し通すことができる。これにより、泣き叫ぶことが強化されていくわけなのですね。


そうすると、癇癪は強くなっていく一方。

するとさらに大人は耐えきれなくり、子どものご機嫌をとりにいく。というよくない循環になってしまいます。



サロンにお越しになるお子さんももれなく、このパターンが多く。

とにかく泣く泣く。大人の様子をちらちら見ながら泣く泣く。

泣いてどうにかしてもらおうと、ずーっと泣く。


でも、私はこの泣くことが悪いことだと思っていないので、冷静に子どもを観察し、思いきり泣かせています。

(保護者さんには泣かせる理由はちゃんと説明しますので、安心して泣かせて欲しいです。)


私のお膝に座って泣いている子もいれば、抱っこされながら泣いている子もいれば、床に大の字になっていないている子など、さまざま。

(全力で泣く姿って尊いですよね。今だけ見られる姿ですから。)


だけど、ここで大人がご機嫌取りをすると、いつまでもこの子達は「自分で気持ちを切り替える」という経験を積むことができないので、私はこの子達が泣ききるまで待ちます。


子どもたちは泣ききったら、必ず、自分で気持ちを切り替えることができるのです。


この時に大切なのは、無理やり泣き止ませようとしないこと、安心安全の場で思いっきり感情を出していいこと、子どものペースで泣き止むまでやさしい気持ちで待ってあげること。


待ってあげながら、感情のラベリングをしてあげること。


そして、大人は気持ちを切り替えるための案をいくつか提示して、それを子どもが自分で選んで行動して気持ちを切り替える経験を積むこと。


これをコツコツ積み重ねることにより癇癪はなくなっていくわけです。

(イロドリに通ってくれている子はみんな癇癪が減り、感情のコンローるが上手になり、自信もついていきます。)



みなさん、今、心の中で「それが難しいんだよ」って思いませんでした??笑

(ワタシ、キコエチャッタカモシレナイ。。)


確かに、これは家庭でいきなりやるのは、難しいです。笑


だから、専門家の力を借りて、子どもは気持ちを切り替える経験を積みながら、親も対応を学び、子どもも親も成長していくことが必要なのですね。


ちなみに、子どもだけを変えようとして発達支援に通わせても、親が変わらないと、

「発達支援の場所では気持ちの切り替えができるのに、家では癇癪がひどい」という状態になってしまいます。


なので、子どもが発達支援で変化が出始めている時に、親もちゃんと学んで家庭での対応の仕方も変えていかないと困りごとは解決しないのですね。


子どもだけ頑張らせて、親が楽するなんて、そんなことはあり得ません。一緒に親も変わっていく必要があります。


そのためには、

・なぜ癇癪が起こるのか

・気持ちのコントロールができるようになるには、どんな経験が必要なのか

・大人の対応はどうしたらいいのか

・大人自身の負の感情が社会化できているのか

ということを知り、毎日1ミリでもいいから親が変わっていく必要があります。


これらのことは、ちょうど今、

言葉よりも行動!イヤイヤ期の新しい関わり方という

オンライン講座にてお話しします。


イヤイヤ期となっていますが、癇癪も同じ考え方ができるので、ぜひ学びに来てくださいね!

(こちらのインスタライブなども参考にしてください。)

イヤイヤ期・飛び出しちゃうお子さんのお話

豊富町でおこなった言葉よりも行動!イヤイヤ期の新しい関わり方のお話


ちなみにイロドリでは

1歳6カ月〜3歳のお子さんの癇癪はあんよクラス

それ以上の年齢、または発達や言葉に遅れのあるお子さんの癇癪はイロドリ流♪発達相談でご相談いただけます。

(相談内容により、あんよクラス対象のお子さんもイロドリ流♪発達相談の方が良い場合がありますので、迷われる方は公式LINEへご相談ください。)



子どもだけをどうにかするのではなく、まずは大人から。

大人が変われば子どもは変わる😊


一緒に勉強していきましょう!!


三上 愛

イロドリ代表、言語聴覚士、保育士
1986年生まれ、1児の母。

*経歴*
北海道医療大学卒
2009年北海道大学病院高次口腔医療センター・リハビリテーション部に就職
2018年イロドリサロン開業。

生後すぐの赤ちゃんから高校生までを診ることができる言語聴覚士
姿勢運動発達、口腔機能、非言語的コミュニケーションを生後すぐから育むことによって、言語聴覚士が関わる領域の困りごとの予防を行っています。
すでに困りごとがある幼児〜高校生までのお子さんへ、発達相談や言語レッスン(言語訓練)などで対応。単発相談から

0コメント

  • 1000 / 1000